㊶ 鍼は痛くない(3)刺さない鍼 擦過鍼
2017.12.22
カテゴリ:はり・きゅう(東洋医学)
㊶ 鍼は痛くない(3)刺さない鍼 擦過鍼
前回まで鍼は刺しても痛くないことを説明してきましたが、今回は刺さない鍼・擦過鍼を紹介します。擦過鍼は皮膚に摩擦刺激を加えて体調を整える鍼治療ですが、
(1)皮膚の表面で身体を守っている気(衛気)の流れを整えて(外部から身体に作用して病気を引き起こす)外邪の侵入を防いで身体を守る (東洋医学的解釈)
(2)鍼治療による皮膚や筋への機械的刺激で交感神経系の活動が低下し、血管機能や内分泌機能を改善し、脳や身体全体の血流を増加させる(西洋医学的解釈)
効果があります。幼児の夜泣き・疳の虫に対する「小児はり」も擦過鍼ですが、大人の方の腰痛や首・肩・背中のこり、心臓/呼吸器疾患、うつ病の治療、最近では認知症の周辺症状の軽減にも効果があることが認められています。
刺さない、皮膚を傷つけないことで確かな安全性を確保し、鍼への恐怖感を持った方にも受け入れていただける擦過鍼、ぜひ一度ご体験ください。